歯科コラム

親知らずのむし歯、放置するとどうなる?

10代後半から生えてくる親知らず。
親知らずは生えてこない人もいますが、何本か生えている、という方も多いのではないでしょうか。

親知らずは実は他の歯に比べてむし歯リスクが高いということをご存じですか?
そして、親知らずにむし歯ができてしまうと、他の歯に比べて厄介な経過をたどることが多いため、注意が必要です。

今回は、親知らずのむし歯を放置するとどのようなことが起こるのか、ということについてご紹介します。

親知らずはなぜむし歯になりやすい?

親知らずがむし歯になりやすい理由は、「不潔になりやすいから」です。
一番奥に生えてくるため、喉に近く、ちゃんと歯磨きをしているつもりでも歯ブラシの毛先が当たらずに汚れが取り残されていることが多く、結果的にむし歯になりやすいのです。

また、生え方に問題があることも多く、斜めや横向きに生えることによって磨けない部分がでてしまい、そこからむし歯になってしまう、ということもあります。

親知らずのむし歯を放置すると起こってくること

親知らずのむし歯を放置すると、次のようなことが起こる恐れがありますs。

隣の歯にもむし歯を作る

親知らずの部分に汚れが溜まりやすいため、その隣の歯にもその影響が及び、むし歯ができてしまうことがよくあります。
最悪の場合、手前の歯を抜歯しなければならなくなることもあります。

感染が広がる

むし歯の部分の細菌感染が広がり、周囲の骨や歯茎にも感染、炎症を起こしてしまいます。また、ひどくなると首や気道にまで炎症が及んだり、血中にも細菌が入りこんで敗血症を起こし、重篤な状態になったりすることもあります。

口が臭くなる

むし歯の穴に溜まった食片が腐敗したり、細菌が溜まったりすることで悪臭を放ち、ひどい口臭の原因になる可能性があります。

抜歯が大変になる

むし歯で歯が崩壊してしまうと、抜歯をしたくても歯をつかめなくなってしまうため、歯茎を切って骨を削るなどして抜かなければならなくなり、手術後の痛みや腫れも強く出て、抜歯が大変になってしまいます。

親知らずで辛い思いをしないために

親知らずは必ずしも抜かなければならないものではなく、他の歯と同様にきれいに生えてむし歯もなく、良い状態ならそのまま丁寧なケアを続け、大切に保存することが可能です。

一方、横向きや斜めになっている、中途半端に生えた状態で止まっている、という場合には、むし歯や智歯周囲炎(親知らずの周囲の歯茎の炎症)を起こして痛い思いをしてしまう可能性が高いため、早めの抜歯が勧められます。

また、ある程度むし歯が大きくなっている場合も、治療が大変であること、治療をしても予後がよくないことから抜歯をするのが望ましいです。

もし今現在、親知らずに特に問題が見られない場合でも、親知らずにはリスクがあることを意識し、毎日の歯磨きをする際には歯ブラシをきちんと当てて清潔を保つようにしてください。そうすることで、親知らずのトラブルはなるべく防げるようになるでしょう。

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