歯科コラム

熱いものがしみる!それは重大な異常のサインかも?

歯がしみるという場合、その多くは冷たいものがしみるケースです。
ですが時に、熱いもの、温かいものがしみる、という現象が起こることがあります。

もし歯が熱いものや温かいものでしみる場合、それは歯の重大な異変のサインである可能性があります。

今回は、熱いものがしみる状態の時に起こっていること、そしてその場合に行われる治療法についてご紹介します。

歯が熱いものでしみる原因と治療法

冷たいものがしみる、という場合、むし歯や知覚過敏が原因として考えられます。歯の神経は刺激を受けると痛みとして感じますが、冷たいものでしみるのはまさにそれに当たります。つまり、歯の神経に異常が起こっていなくても冷たいものはしみることがあります。
ですが、熱いものでしみる場合、それは何らかの炎症が起こっているサインである可能性が高いです。
歯が熱いものでしみる場合、次のような原因が考えられます。それぞれ治療法とともにご紹介します。

◆歯髄炎(神経の炎症)

虫歯が深部に達し、細菌感染を起こすと神経が炎症を起こして熱いものがしみるようになります。
もしも冷たいものがしみていてそのうちおさまり、その後熱いものでしみるようになった場合、それは虫歯が悪化して神経の炎症が起こった可能性が高いです。
炎症が起こると血管が拡張して、温まることによってさらに血管が拡張し、神経を圧迫して痛みを感じるようになるのです。この状態を放置していると、そのうち何もしなくてもズキズキ痛むようになります。

<治療法>
歯の神経の炎症が進行して化膿すると自然に治ることはなく、痛みがひどくなるだけでなく、神経が壊死して周囲に感染が広がってしまいますので、虫歯を取り除いて神経を取り除く治療が必要になります。

◆根尖性歯周炎(歯根周囲の炎症)

神経が壊死して歯の内部に細菌感染が起こると、根の先端部分にも炎症が広がって膿を溜めてしまう「根尖性歯周炎」が起こります。
この場合にも炎症があるため、温まることによって内部の圧が高まり、強い痛みを感じることがあります。
これは神経を取ってしばらく経った歯にも、内部の細菌感染により起こることがあります。

<治療法>
汚染された神経、もしくは過去に歯根内部につめた詰め物を取り除き、内部を消毒して膿が排出されるまで消毒を繰り返す治療を行います。

◆残髄炎(取り残した神経が炎症を起こしている状態)

神経の治療をしても、神経が完全に取りきれずに部分的に取り残されてしまうことがあります。これは、特に複数の歯根があるケースに起こりやすく、歯根が曲がっていたり、内部の根管が複雑に枝分かれをしていたりすると器具が到達しにくく、神経が残ってしまうのです。
そして残った神経が再び炎症を起こすことがあり、その際に熱いものでしみてしまうことがあります。

<治療法>
根の治療をやり直して取り残された神経を取り除く治療を試みます。しかし、歯根の形が複雑な場合には治療が困難な場合も多く、難治性となることもあります。

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