歯科コラム

抜かない親知らずって役に立つことがあるの?

親知らずというと、何かと悪いイメージがつきもので、抜かなければならないものと思われがちです。でも、実は必ずしも抜かないといけないわけではありません。親知らずでも、特に問題を起こさないものはあえて抜く必要はありません。

また、親知らずは、特にものを噛む際に役に立っている歯ではありませんが、実は残しておくと後に役に立つ場合というのもあります。

親知らずを残しておくと役に立つケースとはどのようなものか、見てみましょう。

抜かない親知らずが役に立つケース

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まず、抜かない親知らずが役に立つ場合というのは、親知らずがきちんと生えていて健康な状態である場合に限ります。虫歯や歯周病になっていたり、骨や歯茎に半分埋もれていたり、という場合には適用できません。

健康な親知らずが役に立つのは次のような場合です。

◆ブリッジの支台として使える

隣の歯を抜かなければならなくなった場合、親知らずがあることで、その手前の歯からブリッジにして歯を補うことができます。

◆移植歯として使える

どこかの歯を抜歯しなければならなくなった場合、その場所にインプラントをする代わりに親知らずを移植することで再度機能させることが可能です。条件によっては保険治療で、インプラントよりもかなり安くで行うことができます。

◆矯正治療の際の支点として使える

矯正治療で歯を動かす場合、親知らずを支点にして動かすことができます。

つまり、悪い歯があったり、歯並びが悪いところがあったり、といった場合において、親知らずは有益に働く場合があるということが言えます。

親知らずを大事に残すために

親知らずは、意識しないときちんと磨けないため、プラークが溜まりやすく、虫歯や歯周病にかかりやすい、他の歯に比べてリスクの高い歯です。

また、親知らずがあることで、隣の歯にも虫歯や歯周病を作ってしまうこともありますし、口臭の原因になることもあります。そのため、親知らずを残していく場合には、他の歯と同様、毎日のケアをしっかりと行い、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けていく必要があります。

役に立つこともあれば害を及ぼすこともある親知らずは、まさに諸刃の剣とも言える歯だといえるでしょう。

親知らずを残した方がメリットになるかどうか、というのは、それぞれの人のお口の環境によっても違ってきますので、親知らずをどうするか迷っている人は、一度歯科医師に相談してみることをおすすめします。

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