甘いものはむし歯だけじゃなくて歯周病のリスクも高める?
歯磨きをきちんとしているのに歯周病が治りづらい、という方はひょっとしたら糖分の摂り方に問題があるかもしれません。
今回は甘いものがなぜ歯周病のリスクを高めるのか、ということについて解説していきます。
甘いものが歯周病のリスクを高める理由
糖分が細菌のエサになり歯茎に有害なプラークを作る
歯の周囲に付着した糖分は口の中に存在する虫歯菌のエサになり、細菌の集合体であるプラークを作り出しますが、このプラークの中には歯周病菌などの口内細菌が多く住みつきます。
歯の周囲にプラークがついたまま放置されると、そこにいる歯周病菌が歯茎に炎症を起こし、歯周病を発症します。
糖尿病による影響
甘いものや糖質の摂りすぎは糖尿病の発症へつながっていきます。糖尿病は本来糖を栄養素として細胞に取り込むインスリンの働きがうまくいかなくなり、本来使われるべき糖が使われず、血液中にあふれかえった状態をいいます。
そうすると、「糖化」という状態を引き起こし、体中の血管や細胞にダメージを与えてしまい、全身にさまざまな合併症を引き起こしますが、歯周病もそのうちの一つで、歯を支える組織が傷つけられてしまいます。
歯周病予防のためにも糖質に注意を払いましょう

現代は、すぐに甘くておいしいお菓子が食べられますし、コーヒーや紅茶に砂糖を入れて飲むことなども含め、砂糖の入った飲み物に飲みなれているという人も多いのではないでしょうか。
加工食品もたくさんあふれており、私たちは気を付けていないと糖分の摂取が過剰になりがちな生活環境にあります。
こういった状況では糖の摂取過剰によってさまざまな生活習慣病のリスクがどうしても高くなりますし、虫歯や歯周病にも当然かかりやすくなってしまいます。
虫歯や歯周病を防ぐためには、歯磨きやクリーニングが大事ということをよく耳にするかもしれません。たしかにお口のケアをしっかりと行うことはお口の健康維持に欠かせないことですが、同時に体を作る食べ物に注意していくことも忘れてはいけません。
とくに、歯磨きをきちんとしているのに虫歯や歯周病にかかりやすい、という人は糖の摂りすぎが関係している可能性がありますので、食事内容を見直してみることをおすすめします。